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アフリカマナティープロジェクト報告会

更新日:2021年10月29日

3/7(土)にカメルーンでのアフリカマナティー保全プロジェクトの報告会を行いました.


参加者21名となり,たくさんの方に集まっていただくことができました.


皆様,ありがとうございました.



これまでにアフリカマナティーについての情報はほとんどありません.


マナティーの中で,一番研究がされていない,生態が謎に包まれている種です.


というのも,彼らの住んでいる川や湖は泥で濁っていて,水中が見えないからです.





マナティー研究所は,2019年度の地球環境基金の助成を受けて,カメルーンのアフリカ海生哺乳類保護団体(略してAMMCO)といっしょにアフリカマナティー保全事業をはじめました.


現地では,漁師の漁網にマナティーが混獲される事故が起きています.


また,漁網にからまった後に網を壊して逃げるマナティーも多く,漁師らがその網を直すための費用として,年収の10%以上も支出しています.


そのため,漁師たちはマナティーを害獣と考えていて,積極的に捕殺しています.



現地の人たちとマナティーが共存するためには,混獲を回避する漁法を考案してみんなに伝えること,そしてマナティーの現状を知ってもらい,保全へ協力してもらうことが必要です.


わたしたちは,漁法の改善をするとともに,学校や漁師らを対象とした環境教育もすすめています.



私は2月にカメルーンへ渡航したとき,小学校での環境教育に参加しました.


子供達にアマゾンマナティーのことやアマゾンの生物を紹介して,みんなで絵を描きました.


お土産としてクーピーをプレゼントしたのですが,これが大人気で大盛り上がりでした.


そのほかにも,画用紙や筆記用具などをお土産に持って行きました.


こうしたお土産には,2019年度に皆様からいただいたご寄付のお金を使わせていただきました.


みんなとても喜んでいましたし,海外の人からお土産をもらうのは初めて,ということです.


皆様のご支援に心からお礼申し上げます.いつもありがとうございます.







今回の渡航では,水中の音を録音する機器を京都大学野生動物研究センターから借用して,AMMCOへ使い方などを伝えました.


現地の博士課程の学生さんが機材を使って調査を進める予定です.



これで,水中のアフリカマナティーの鳴き声を録音して,生態を調べようとしています.


初めて水中の音を録音して学生さんといっしょにデータをチェックしていたら,マナティーの鳴き声がたくさん記録されていました.


世界初,野生アフリカマナティーの鳴き声です.


今後の解析がたのしみです.



またアフリカマナティーについての報告会やワークショップを開催したいと思っています.


ぜひ皆様のご参加お待ちしております.

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