海牛祭り2026|沖縄美ら海水族館でマナティー観察会&シンポジウム(2/8)
- 菊池夢美
- 21 時間前
- 読了時間: 4分
2026年2月8日(日)、沖縄美ら海水族館で「第8回 海牛(かいぎゅう)祭り」を開催します!
当日はまず、水族館でマナティー観察会。
そのあとに、国内外の研究者が集まるシンポジウムが続きます。
マナティーやジュゴンについて、研究者から“いまの最新”を直接聞ける機会って、実はそう多くありません。
観察して、学んで、疑問を持ち帰れる。そんな1日になりそうです。
そして今回、海牛類を飼育する水族館から、計3名のプロフェッショナルが集結します。
忙しいみなさんが同じ場にそろうのは、本当に貴重です。
三谷 伸也 氏(鳥羽水族館、生物多様性保全推進室)
真壁 正江 氏(沖縄美ら海水族館、海獣課マナティー係)
櫻井 俊行 氏(新屋島水族館 館長)
さらに、イベントホストはおなじみのマナティー、ジュゴン研究者2名です。
菊池夢美(マナティー研究所、ちきゅう研究所)
市川 光太郎(マナティー研究所 / 京都大学フィールド科学教育研究センター)
沖縄に、マナティーとジュゴンの専門家たちがぎゅっと集まります。
開催前から、私はもう興奮がおさまりません。
さて、研究者の発表というと、少し難しそうに感じるかもしれません。
けれど、実は「そんなところまで分かるの?」と驚くような、面白い発見がたくさん詰まっています。
このブログでは、講師たちが行う発表の要旨を、ポイントを押さえながらわかりやすく紹介します。
専門的な内容も、背景や見どころを添えてお届けしますので、予備知識がなくても大丈夫です。
気になるテーマから、ぜひのぞいてみてください。
今回は、以下の2名の発表要旨をご紹介します。
<ジュゴンの健康診断 in オーストラリア>
野生動物の健康状態が分かるようになれば、個体数が大きく減ってしまう前に、対策を講じられる可能性があります。
では、野生動物の健康状態はどのように調べられているのでしょうか。
これまでオーストラリアでは、ジュゴンを捕まえ、船の上にクレーンであげ、皮膚や血液などを採り、体型を測定する「ジュゴンの健康診断」が行われてきました。
この健康診断は、20人以上の技術者、20年以上にわたり蓄積されたノウハウ、安定した資金のおかげで成り立っています。
今、世界各地でジュゴンは絶滅の危機に瀕しています。
オーストラリア以外の場所で、同じ方法でジュゴンの健康を診断するには何重もの壁があります。例えば私がこれまで研究してきたタイでは、ジュゴンを捕まえることが難しいです。
そこで私は、どの国でも簡単にできる健康診断として、ドローン画像から健康状態を診断する方法を、オーストラリアの大学と協力して開発することにしました。
本日はオーストラリアに来てからの1年半の間に経験したことをお伝えします。


<噛むのに特化したつくり:マナティーの歯は、種によってサイズ・成長・摩耗がどう違うのか>
Daniel Gonzalez-Socoloske(アンドリュース大学)
マナティーは、熱帯〜亜熱帯の海域に生息する草食性の水生哺乳類です。
成体では臼歯(大臼歯)のみをもち、各顎の各区画(左右・上下の各部位)で、噛み合わせに参加する歯は5〜8本です。
マナティーには、摩耗した歯が前方から脱落し、新しい歯が後方から萌出するという特異な歯の交換システムがあります。これを「水平交換」といいます。
これは、摩耗性の高いえさ植物を食べるための適応だと考えられています。
この「水平的に無制限に歯が交換される仕組み」自体はよく知られていますが、歯(歯列)のほかの多くの側面は、いまだ十分に理解されていません。
本発表では、学部生が実施した研究をまとめてご紹介します。具体的には、アマゾンマナティーとフロリダマナティーを対象に、臼歯の形態、臼歯の大きさ、そして成長に伴って臼歯の相対サイズがどのように変化するかを比較します。
さらに、マナティーの全分類群における歯の摩耗や歯数の違いについても示します。
これらの結果は、マナティーの進化や、彼らが生息する多様な環境をより深く理解するうえで役立ちます。








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