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9/1 (金)10:00スタート|マナティーの湖を元にもどし、ともに生きる未来をつくる

一般社団法人マナティー研究所の菊池夢美(きくちむみ)と申します。

今回のクラウドファンディングの担当です!


私たちは、2023年9月1日(金)10:00から、Ready forで2回目のクラウドファンディングに挑戦することとなりました。


今日は、私たちのプロジェクトとアフリカマナティーの現状について、ご紹介します。


【目次】


 

目指すは共存できる未来|アフリカマナティー保全プロジェクト

公開日:9月1日(金)10時 〜 10月22日(日)23時

目標金額:170万円

 



1 マナティーってどんなどうぶつ?


みなさんはマナティーを知っていますか?

詳しい紹介は、こちらの「ジェームズ先生のマナティー講座」をご覧ください!










マナティーは水の中で一生を過ごす水生ほ乳類で、体がとてもおおきな動物です。

植物を食べるので、水深3メートルくらいの浅いところに暮らしています。

このように、私たちのすぐ近くで暮らすお隣さんなので、人間活動の影響を受けやすくて、絶滅の危機に瀕しています。

IUCNレッドリストデータでは、マナティー全種がVU(絶滅危急種)に指定されています。

海牛類はマナティー科とジュゴン科にわかれていて、マナティー科は3種類。

そのうちアフリカマナティーは一番生態が謎で、混獲や環境破壊で絶滅の危機に瀕しています。


「日本から遠いアフリカで起きている問題なのに、なぜ日本の人たちが保全対策をしているのですか?」


こちらは、たまに聞かれる質問です。

たしかに、日本にマナティーは生息していませんし、アフリカマナティーは日本から遠い国に暮らしています。

けれども、日本の研究者たちは、世界をフィールドに活躍しています。

私たちも、これまでの活動で得た知識やノウハウを世界で生かしていきたいと考えています。そして、こうした問題をみなさんと一緒に考えたい。

そう思い、クラウドファンディングに再び挑戦することを決めました。


福田 幸広様より、本プロジェクトのためにご提供いただきました。

2 わたしたちの紹介とこれまで


マナティー研究所の始まりは、マナティー好きのマナティー研究者・菊池が、アマゾン地域で出会った皆さんの協力を得て、学術団体として立ち上げたものです。


現在は、私は環境教育とプロジェクトに専念しています。そして、活動の中で、メンバーそれぞれの専門分野を活かして協力してもらっています。


研究者がなぜ、団体を立ち上げたのか?


それは、専門的な情報を一般の人にも伝えたい、と思うようになったからです。


私は、ブラジルやペールのアマゾン川で、アマゾンマナティーの行動調査をしていました。環境教育にも参加して、地域の人たちがマナティーの保全へ協力してくれるように、呼びかけていました。


村の人や、レスキューセンターの人たち、学校の先生たちは、英語で書かれた学術論文にアクセスすることはありません。そのため、すでにわかっている情報も彼らには伝わっていませんでした。

私たちが伝える情報はすべて、彼らにとって新鮮で、子どもたちにとっては楽しいものでした。

こうした経験を経て、学術情報が研究者だけに向けて発信されるなんて、もったいないと思うようになったのです。

また、アマゾンの熱帯雨林の消失や異常気象など、環境問題を目の前のこととして認識できました。そのため、これまでの知識や経験を活かした環境教育をすすめたいと思いました。


私たちが今取り組んでいるのは、アフリカマナティーの保全プロジェクトです。

そして、日本国内外で、環境教育を通じて生物多様性の大切さを伝えることを目指しています。


新屋島水族館でのワークショップの様子

3 クラウドファンディングでできること


今回、皆様からいただいたご支援は、

1. カメルーンのアフリカ海生ほ乳類保護団体(AMMCO)におけるアフリカマナティーの保全に向けた活動費用 2. マナティーをテーマに生物との共存を目指した「環境教育」における教材の開発費用

として大切に使わせていただき、AMMCOと一緒にアフリカマナティー保全事業を進めていきます。


アフリカマナティーの生息地を元にもどす

私たちの活動地域は、カメルーンのディザンゲという地域にあるオッサ湖です。オッサ湖はサナガ川沿いにある大きな湖で、世界有数のアフリカマナティー生息地です。


私たちがAMMCOと共に取り組んでいる大きな課題は、外来種のオオサンショウモ(Salvinia molestaという浮草の駆除です。


発見からわずか数年で、オオサンショウモがオッサ湖周辺の湖や川で大繁殖してしまいました。これが競合してマナティーのえさ植物を枯らせたり、湖を覆って地域の人たちの漁業ができなくなっています。

また、最近の調査によって、マナティーたちはオオサンショウモが繁茂しているエリアを利用しなくなっていることもわかってきました。


オッサ湖に繁茂したオオサンショウモ

現在は、マナティーの保全対策の地域を拡げるために、水中音響装置を使って、野生のマナティーたちの生態調査をすすめています。


同時に、この地域をマナティーが暮らせる場所に戻すために、かつて同じ問題が発生したアメリカの研究機関や、セネガルなどのアフリカの環境局と相談しながら、オオサンショウモの駆除対策を進めようとしています。


今回のクラウドファンディングのご支援は、オッサ湖周辺のマナティー生息地回復、野生マナティーの調査の費用として使用させていただきます。



生物との共存を目指した「環境教育」における教材の開発


マナティーだけでなく、生きものとの共存を目指していくためには、環境教育が重要だと感じています。


正しい情報と、生物の魅力を知ることで、いま自分にできることを考えたり、どうしたらいいのか考え続けていくことにつながります。

特に、絶滅危惧種の抱える問題については正しい答えがなくて、個人個人で理想の世界が違います。だから、それぞれがどうしていきたいのかを考えていく必要があります。


今回のクラウドファンディングのご支援は、生物との共存について考えるきっかけになる環境教育の教材の開発費として使用させていただきます。

絶滅危惧種のマナティーを教材のテーマにして、AMMCOや日本国内外で活用されるものを目指します。

そして、こうした教材を活用したワークショップやイベントの開催費の一部としても使用させていただき、教材の広い活用を目指します。



























4 なぜクラウドファンディングをするのか


クラウドファンディングを通してご支援を募ることで、資金調達の機会にするとともに、たくさんの方にマナティーについて知っていただく機会にできればと思っています。


特にアフリカマナティーについては、世界的にも知名度が低くて、研究もほとんど行われていません。


しかし、日本にはマナティーに出会える水族館も多くあります!もちろんアフリカマナティーにも会えます(@鳥羽水族館)。

このプロジェクトをきっかけに、マナティーについて関心を持ってもらい、そこから生きものの大切さ、生物多様性の大切さについて考えるきっかけとなれば嬉しいです。


福田 幸広様より、本プロジェクトのためにご提供いただきました。

マナティーは大型動物で、広い範囲に暮らしています。こうした動物の保全対策をすすめることで、その地域全体の保全に繋げることができると考えられます。


とはいえ、私たちマナティー研究所もAMMCOも、マナティーが「絶滅危惧種だから」「保全の指標になる動物だから」といった理屈なしに大切に思っています。

マナティーという動物が、この先もいなくならないでほしい、未来にマナティーを繋げたい、と思っています。


皆さんにも,「マナティーという動物が私たちのすぐそばで生きていること」を知ってもらい,そこからマナティーという動物への関心を持ってもらえれば嬉しいです。


このクラウドファンディングへのご参加や、私たちが国内外で実施しているワークショップやイベントなどへのご参加を通して,共に学び考える仲間となっていただきたいです。

このプロジェクトへのご参加を心よりお待ちしています!



5 前回のプロジェクト


2021年のプロジェクトでは、①カメルーンのアフリカマナティー保全対策と、②国内外での環境教育の実践をすすめるために、皆様から力強いご支援をいただき、無事プロジェクトを実施することができました。本当にありがとうございました。


活動地域のカメルーン、オッサ湖は、世界有数のアフリカマナティー生息地です。

しかし、つい最近まで、地域の人たちにとって、マナティーは希少生物ではなく、害獣のような存在となっていました。


魚をとるための漁網にマナティーが絡まって混獲することが頻繁に起きていて、体の小さい子供マナティーは逃れられずに溺死してしまいます。一方で、体の大きな大人のマナティーは漁網を破って逃げることがあります。漁師さんにとって、マナティーに壊された漁網の修繕費が生計を圧迫する状態となっていました。

さらに、マナティーを害獣として積極的に補殺する問題も起こっています。


前回のクラウドファンディングの実施によって、アフリカマナティーの混獲を回避する漁法を伝える活動やワークショップを積極的に実施しました。

その結果、2021年から2022年の2年間で、マナティーの混獲件数は0件となっています。

もちろん、AMMCOはここでの活動を続けてきており、こうした長年の活動が実り始めたのだと考えています。皆様からのご支援によって、その活動を前に進め続けることができました。


そして、地域の学校で、未就学児から中学生までを対象に、オッサ湖のマナティーを含む生態系について学ぶ環境教育を実施しました。

また、ご支援者の方にも参加していただき、一緒に意見交換をしながら教材作りを進めました。1つ目が、アフリカマナティーのリアルなCG動画です。そしてもう1つは、環境問題として世界的に注目されている海ごみについて考える冊子です。


学校で環境教育に参加したときの様子


6 カメルーン団体からのメッセージ


クラウドファンディングのページでもメッセージを掲載していますが、こちらのブログ用にもメッセージをいただきました!全文紹介いたします。


Nice to meet you. We appreciate that you are interested in the African manatee project.

AMMCO and JAMES are collaborating since 2018, to address the African manatee problems, poaching, accidental capture in fishing nets and habitat pollution.

And now we are trying to address the threat of Salvinia molesta, an invasive plant which thrives in the manatee habitat since 2017 and is impacting both manatees and the local community who mostly depend on the lake to survive.

Through your generous support, we are going to eradicate the Salvinia molesta, and increase surveys and educate the young generation on the importance of protecting the species and their habitat.

They are in high need of protection and without your help they might go locally extinct. We hope that manatees will continue to exist in the future and that we can preserve the species for generations to come.

We sincerely look forward to your participation in this project.


はじめまして。アフリカマナティーのプロジェクトに関心をもっていただき、とても嬉しく思います。

AMMCOとマナティー研究所(JAMES)は、2018年から協力して、アフリカマナティーの抱える問題(密漁、混獲、生息地の汚染や破壊)の解決を目指しています。

そして2017年から私たちが取り組んでいるのは、オオサンショウモという外来種の浮草への対策です。これはマナティーだけでなく、湖を利用して生きている地域の人たちにも影響を与えています。

皆様のご支援によって、私たちは、外来種のオオサンショウモの駆除を進めます。そして、野生マナティーの調査や、若い世代への環境教育を実施します。環境教育は、マナティーと生息地の保全のために重要です。

マナティーの保全は急務となっています。保全対策をとらなければ、カメルーンでの地域絶滅の可能性も高くなっています。私たちは、マナティーと共に生きていきたいと願っていますし、未来にマナティーをつなげたいと思っています。

クラウドファンディングへの皆様のご参加を心からお待ちしております。


AMMCO代表のAristide(左)と菊池(右)



 

URL:https://readyfor.jp/projects/manatee2023


一般社団法人マナティー研究所は、カメルーンのNGO団体と協力して、アフリカマナティー保全対策を行っています。2021年に続き、2回目のクラウドファンディングへの挑戦をすることとなりました。


今回、皆様からいただいたご支援は、


1:カメルーンのアフリカ海生ほ乳類保護団体(略してAMMCO)におけるアフリカマナティーの保全に向けた活動費用


2:マナティーをテーマに生物との共存を目指した「環境教育」における教材の開発費用


として充当させていただき、AMMCOと一緒にアフリカマナティー保全事業を進めてまいります。



目標金額は170万円、9月1日(金)10時 〜10 月22日(日)23:00まで支援の募集を行います。


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《詳細はこちら》

URL:https://readyfor.jp/projects/manatee2023

公開日:9月1日(金)10時 〜 10月22日(日)23時

目標金額:170万円
















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