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ウミガメからザトウクジラまで、フィールドのプロがマナティー研究へ

更新日:2022年3月3日

2022年3月12日(土)-13日(日)に第4回オンライン海牛祭りを開催します!


マナティー研究所が楽しみに♪している本イベントのお申し込みはこちらから



第4回海牛祭りに参加していただく講師のご紹介です!


これまでにも何度かご紹介している講師の皆様はこちら



マナティー研究所の菊池夢美と大学院の同期で友人でもある


楢崎 友子博士(名城大学 農学部・助教)



東京大学 新領域創成科学研究科で博士号を取得して、2021年から名城大学の助教として学生の教育、研究を行なっています。


2018年のサイエンスカフェでは、オスのウミガメの行動について紹介していただきました。


そのときのブログはこちらです


ほかにも、2019年の夏休みワークショップでは、ウミガメのうんちの観察会をいっしょにしました。


2021年からは、鳥羽水族館のアフリカマナティーの実験を楢崎さんといっしょに行っています。


まずは、彼女のこれまでの研究を写真とともに簡単にご紹介します。



 

バイオロギングという方法で動物の行動を調べるために、フィールド調査を行ってきました。


長年実施しているのはアカウミガメやアオウミガメの調査


岩手県大槌町でのウミガメの調査のほか、アフリカのコモロ諸島でもウミガメ調査を行いました。



そのほかにも、キタトックリクジラとザトウクジラの調査にも参加しています。




過酷なフィールドでもタフにこなす活動力、そしてそうしたフィールドを楽しんでいるところは、とてもかっこいい、といつも思っています。


海牛祭り -夜の有料回- では、楢崎さんが座談会にも参加します。

いろいろなキーワードについてお話を聞くことができます!



 

楢崎さんがマナティーの研究を一緒に始めたきっかけは、名城大学の学生さんの卒業研究です。


私たちマナティー研究所は、カメルーンと協力してアフリカマナティーの生息地で水中の音を録音していますが、そのデータ解析はとても大変で、なかなか手をつけることができていませんでした。


耳で聞いてデータ解析を行うため、じっくりと時間をかけて取り組む必要があります。


データ解析で困っていた頃、楢崎さんから名城大学での卒論のテーマについての相談を受けました。


研究室のテーマとマナティーのデータ解析の目的が一致していたため、学生さんの卒業研究のために音データを提供することとなりました。


卒業研究では、カメルーンの野生アフリカマナティーの食べる音を調べました。

この結果を第4回オンライン海牛祭りでご紹介します!


ところで、アフリカマナティーが実際に食べている音は、報告書や論文で出ていません。

さらに、アフリカマナティーの鳴音についても報告がないのです。


そのため、私たちが解析しているカメルーンのデータは、「マナティーの食べる音」「マナティーの鳴き声」と想定しているだけなのです。


これを「マナティーの食べる音です」「マナティーの鳴き声です」というためには、真値としてマナティーの鳴き声や食べる音を録音して確認する必要があります。


そこで、鳥羽水族館のみなさんに相談して、飼育アフリカマナティー2頭が餌を食べる音を録音させてもらうことになりました。


この実験を名城大学の楢崎さんと学生さんたちと一緒に行っています。



 

2022年3月12日(土)には、午前中に無料配信を行います。


そして、夜の有料配信では、研究発表、座談会、質疑応答などがあります!


さらに、有料配信のチケットには、沖縄のビーチクリーンに参加していただく「マナティ参加権」が含まれています。